「古希」の由来と風習

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長寿への敬意「古希」の由来と風習

公開日:2016年12月18日

古希の由来

<70年前の新聞を贈る。古希「記念日セット」>

古希の由来

古希は、数え年70歳で迎える長寿のお祝いです。

もともとは「古稀」と書き、長寿を祝う習慣が中国から伝えられた奈良時代には、初老といわれた40歳の祝いに始まる10年ごとの年寿祝いが行われていました。

これが、室町時代を通じて「還暦」「古希」「喜寿」「米寿」の4つの長寿祝いとして定着していったのです。

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数え年61歳の還暦、77歳の喜寿、88歳の米寿と、年寿が10年周期ではなく文字を由来とするものへと変わっていったのに対し、古希のみは70歳の長寿祝いとして存続しました。

その理由は、古稀が中国唐代の詩人、杜甫(とほ)が詠んだ『曲江詩(きょっこう)』の中にある「人生七十古來稀」の一節に強い影響を受けているからだといわれています。

その意味は「人生を70歳まで生きるのは非常に稀(まれ)なことだ」というものです。

この感慨は、長寿祝いが定着してくる室町時代の「人生50年」という感覚にぴったりでした。

江戸時代に入って世の中が安定すると、一般庶民の間でも学問や文芸への関心が高まり、杜甫の漢詩は教養として広まりました。

また平均寿命が徐々に延びたこともあり、古希を祝うという習慣は武士だけでなく一般にも馴染みのある風習として浸透していったのです。

世界に冠たる長寿国となった現代日本では、老年の実感が薄い「還暦」に対して、長寿を実感するのが「古希」であるともいわれています。

現実的に70歳は稀(まれ)ではなくなったことと、常用漢字に「稀」の字がないことから、現在では一般的には「古希」と記すことが多いです。

これと併せて、長寿祝いの意味も、70歳の長寿を迎えてもなお、「希望をもった人生を謳歌する」という未来志向のものへと変化しています。

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古希の風習

古希の祝いは、還暦と同様、ちゃんちゃんこや座布団などを揃えたり、家族が集まっての食事会などを開いたりするのが一般的。

お祝いの基調色は還暦の「赤」に対して、高貴な色とされる「紫」を用います

これは、伝統的な「古稀」の年齢への敬意を象徴するもので、古来最高位とされていた紫色の物を贈って祝う習慣が受け継がれています。

また、紫には人を癒やす力も宿ると信じられているため、紫を配した普段身につけるものを贈ると良いとされています。

お祝いのしきたりは特にありませんが、赤ちゃんの産着から転じて還暦で身につけることが多い下着に対して、長寿者を敬う意味での上着などを贈ります。

由来が漢詩であるためか、「古稀」と地域の風土と結びついた風習はあまり見られないようです。

 

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また「古稀」が浸透した江戸時代は、敬老精神にあふれた時代だったといわれています。

武士には現在のような定年制度はなかったため古稀を過ぎても現役を務める人も多く、江戸後期には少なくとも50人が幕府の役職にあり、最高齢は94歳だったそうです。

女性の場合も奥女中に定年制度はなかったため、徳川家斉の時代には73歳で現役の奥女中の記録があります。

還暦まで勤め上げれば、老後の生活は幕府によって保障されていたそうですが、志を持って生涯現役を目指した方たちが、江戸時代にも大勢いたことには改めて驚かされます。

目上を敬う儒教精神の影響や、大家族型のライフスタイルであったことも大きいですが、江戸時代のこうした頼もしい高齢者の存在が、敬老精神を表す祝賀としての古稀を浸透させていったと考えられます。

健康寿命が延びた現代では、70歳で現役という方も増えています。

その意味では、「古希」のお祝いは長寿のお祝いに加えて、還暦に変わるセカンドライフの出発点という意味ももってきているようです。

古希のお祝いで最も大切なのは、「長寿のお祝いをしてあげる」ということではなく、祝う側の敬老精神です。

古希を迎えた親や親せきという人生の先輩に学び、そのセカンドライフの門出を応援するお祝いにしましょう。

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